伊藤研究室について
教員プロフィール
秋田高専電気・電子・情報系
情報通信ネットワークコース所属
教授
伊藤 桂一
KEICHI ITOH

担当科目
電気回路、電子回路など
主に電気回路(2〜4年)、電子回路(4年)とその続きのIC応用回路(5年)を担当します。ほかには電気計測(2年)、通信工学(5年)、電磁波工学(専攻科)もこれまでに担当しています。
演習を中心に授業を進めますので、自ら考え、質問することにより実力を身に着けることができます。
分からないことがあればオフィスアワーやそれ以外の時間でも質問に来てください。学生の皆さんが自主的に学び、行動することを期待しています。
外部委員など
-
2019年〜
日本機械学会 計算力学部門電磁流体解析関連技術研究会委員
-
2020年〜
日本シミュレーション学会 代議員
-
2022年〜
電子情報通信学会 電磁界理論研究会専門委員
電子情報通信学会 マイクロ波研究専門委員会専門委員
-
2024年〜
宮崎大学 客員研究員
研究協力者
-
松田英昭 技術専門職員
(技術教育支援センター(実習工場)) -
宮田克正 秋田高専名誉教授
(著書:電波工学(コロナ社))
研究内容
アンテナ工学や電磁界解析、最適化設計の研究
本研究室では、主にアンテナ用の誘電体レンズを開発するために電磁界解析や形状設計を行っています。
アンテナは導波管スロット(アレー)アンテナ、ホーンアンテナ、電磁界解析はFDTD法(時間領域差分法)、設計には進化型計算手法、トポロジー最適化を用いています。また、秋田高専では電波暗室を所有しており、本研究室では12GHz帯のマイクロ波領域、76GHz帯のミリ波領域において測定することができます。そのほか、電気情報系の教材開発なども行っています。
IoT時代の社会や暮らしに役立つシステムの開発
アンテナは通信用途はもちろんのこと、レーダやセンサとしても使われ、日々の生活に欠かせないものになっています。現在はミリ波と呼ばれる波長が数mmの周波数帯を使ったミリ波アンテナが注目されており、車載レーダなどに使われております。
本研究室では、ミリ波アンテナやTHz液晶デバイスなど比較的高い周波数の研究開発を行うなかで、軽量化、小型化、高性能化のために遺伝的アルゴリズム、トポロジー最適化、機械学習などのシミュレーションを取り入れ、試作による検証に取り組んでいます。IoT時代に不可欠なセンサの開発を通して、人々の暮らしに役立つシステムをつくることを目標に活動しています。
研究キーワード・研究設備
-
導波管スロットアンテナ
自動車衝突防止センサに使用可能な76GHzミリ波帯で設計した8スロットのアレーアンテナです。秋田高専実習工場で製作されました。マイクロ波平面アレーも開発しています。
-
FDTD法
時間領域差分法のこと。電界と磁界を交互に計算し、アンテナの解析や可視化、最適化に用います。
-
トポロジー最適化
トポロジー最適化を用いると自由度の高い形状設計ができます。3Dプリンタで試作したアンテナ用レンズは従来型より高い収束性があります。
-
電波暗室
電波暗室は外部からの電波を遮断し、内部でも電波を吸収します。マイクロ波(12GHz)/ミリ波(76GHz)の放射パターンが測定できます。
共同研究や技術相談希望の企業の方へ
本研究室では高効率な指向性アンテナの開発を目的に、アンテナの電磁界解析、最適化設計、電波暗室を含めた測定環境の構築などを行っており、アンテナ開発全般(特にアンテナの誘電体カバー(レンズ)の最適化設計)、マイクロ波/ミリ波帯の高周波デバイスの試作と評価に対応できます。
共同研究や技術相談希望の企業の方など、興味がある方はご連絡ください。
実績
教育方針
自主性を養う学習プログラム
学生の興味を引き出し、自主性を養うための演習を多用した授業を行っております。このほか、レゴマインドストームを用いた実習の導入、上級生による放課後補習(学習アドバイザー制度の導入)、 基礎研究におけるキャリア教育とPBL教育なども行っております。 また、秋田高専電気・電子・情報系ではワーキンググループによる教育改善と人材育成に取り組んでおります。
電気情報系のものづくり教育、実験実習テーマの改善などに興味がある方はご連絡ください。